定期予防接種や任意の予防接種を各種受け付けております

 

 予約の予防接種は原則として朝8時半と午後2時に行っています。

(日曜は原則朝のみ、ロタやBCGは原則午後のみ)

いずれも電話予約可能です。都合が付かない場合は当日のご連絡による診察時間内の接種も可能です。

(予防接種のみの方は、来院後なるべく早めに接種が済むように配慮します)

インフルエンザワクチンは予約制ではなく来院順(診察とは別枠)です。(毎年10月頃〜)

 

任意(自費)接種の予防接種の費用お知らせのページをご覧下さい。

 

多くのワクチンが早く効果的に受けれらるために、当院では複数のワクチンの同時接種を勧めています

同時接種の必要性と安全性についてはこのページの中段をご覧下さい。

接種予定がずれてしまっている場合、来院後に他にも同時接種の追加できる(接種漏れの)

ワクチンがみつかる場合がありますので、お手元にある全ての問診票をお持ち下さい

 

 

 来院時に直近(次回)の予定、また特に初回時などは全体のスケジュールについて相談させて頂きます。ワクチンデビューは生後2か月の誕生日がお勧めです。

 

 0〜1歳児のワクチンのお勧めのスケジュールはこちらをご覧下さい。当院のお勧めはこのページの中段へ。

 <VPD(ワクチンで防げる病気)を知って、子どもを守ろう>をご覧下さい。

  子供のVPDの説明

  VPDに対するワクチンの説明

 

 ヒブ、肺炎球菌(小児・成人)、四種混合(DPT-IPV)、五種混合(DPT-IPV-Hib:2024年4月〜)、BCG、麻疹風疹混合、水痘(帯状疱疹)、帯状疱疹(シングリックス)、日本脳炎、おたふくかぜ、B型肝炎、ロタリックス(ロタ2回接種)、二種混合(DT)、三種混合(DPT)、HPV(子宮頸がん:シルガード9)、インフルエンザ(10月〜1月)は常備しています。

 ポリオ、麻疹、風疹、A型肝炎、破傷風、髄膜炎菌、ロタテック(ロタ3回接種)、HPV(子宮頸がん:ガーダシル4)は取り寄せとなります。

 インフルエンザ以外は原則として事前の連絡が望ましいのですが、連絡当日の診察時間内にも接種は可能です。

 

 当院では香取市、神崎町、茨城県稲敷市、潮来市、神栖市の定期接種と香取市、茨城県稲敷市、潮来市、神栖市の任意接種の一部助成の利用が可能です。

  香取市のお子さんの任意ワクチンの一部助成…おたふくかぜ(1歳児・年長児)、インフルエンザ

  神崎町のお子さんの任意ワクチンの一部助成…おたふくかぜ(1歳児・年長児:R6年4月〜)、インフルエンザ

  稲敷市のお子さんの任意ワクチンの一部助成…おたふくかぜ(1〜3歳・1回)、インフルエンザ

  潮来市のお子さんの任意ワクチンの一部助成…おたふくかぜ(1〜4歳・1回)、インフルエンザ

  神栖市のお子さんの任意ワクチンの一部助成…おたふくかぜ(1〜4歳・1回)、インフルエンザ

 また相互乗り入れ制度により千葉県内の他の市町村の定期接種が可能です。相互乗り入れ制度をご利用の方は住所地の役所に申し出て下さい。帰省中の方や同時接種のご希望の方も利用可能です。

 

 当院では生後6か月からの日本脳炎ワクチン接種をお勧めしています。

  →小児科学会からのお勧め(千葉県や茨城県はこの中の推奨地域となります)

 

 当院では百日せきの予防のため、年長児と6年生での3種混合ワクチン接種をお勧めしています。

  →詳しくはこのページの下段へ

 

 

予防接種(ワクチン)の同時接種の必要性と安全性 

 

 まず予防接種の目的ですが、

 ① 予防接種で防げる病気にかからないこと

 ② 病気にかかってしまった場合でも重症化する(あるいは合併症をおこす)確率を下げること

 ③ 流行を減らし周囲の人達や妊婦、弱っている方、免疫低下等により接種の出来ない方にうつさないこと

 です。

 平成22年頃に、複数のワクチンを同時に接種したあとに、残念ながら亡くなったお子さんの報道がありました。元々病気のお子さんもいましたが、元気だったお子さんもいました。その後、専門機関で詳しく調査や検討が行われましたが、最終的に「安全性に問題はない」との結果が出されました。つまり接種してもしなくても、その後に重大な何かが生じる確率に差はないという結論です。

 それではなぜワクチンを接種した後に亡くなってしまったのでしょうか。

 日本では毎年何らかの原因で亡くなるお子さんが2000人前後いて、更に突然死症候群といって、直前まで元気であったにも関わらず、急に亡くなってしまうお子さんも200人前後いるといわれています。

 以前は日本では1歳未満のお子さんのワクチンは数えるほどしかありませんでしたが、今は四種混合、ヒブ、肺炎球菌、BCG、ロタ、B型肝炎のワクチンがあり、また1歳になると麻疹風疹混合、おたふくかぜ、水ぼうそう、インフルエンザ、更に1歳未満で行ったワクチンの追加分もあり、接種回数がかなり増えました。そのため、1歳前後までの分も入れると接種回数は20回以上にもなりました。これらのワクチンは日本以外の先進国では10~20年以上前から導入され、やっと日本も追いついたのです。

 接種回数が増えた結果、何らかの原因で亡くなる運命であったお子さんが、「偶然」その亡くなる直前に接種することがあり得るようになりました。ワクチンの影響ということであれば、接種回数が増えると亡くなるお子さんも増えるはずですが、結果的にはワクチンの効果で逆に減っています。接種と死亡が「原因と結果」ではなく、「偶然、前後した」ということです。海外ではかなり前から同時接種は導入されており、当然、亡くなるお子さんの分析も日本以上に十分過ぎるほど行われ、問題ないとの結果が出ています。

 1種類ずつ接種するために何度も病院に通院したり、風邪等で接種が延期になったり、それぞれのワクチンがスケジュール通りにできずに効果が不十分になったり、接種忘れができたりして、結果的にワクチンで防げたはずの重い病気にかかっては意味がありません。今までの日本にはただ単に同時接種の習慣がなかったので、ここにきてやっと考えるようになったのです。

 それでは、同時接種のデメリットはないのかどうかということですが、ごく稀な特異体質で生じる可能性は否定できませんが、基本的にはほとんどないとされています。同時接種の方がより熱が出やすくなることはありません(熱の出る確率や熱の高さは変わらない)し、人種や体質による差もないとされています。日本にあるワクチンであれば組み合わせや、1回の接種数の制限もありません。中には全てのワクチンで熱の出るお子さんがいます。3種類のワクチンを1回接種だと、発熱は1回、3回に分けて接種すると発熱は3回生じます。3種類接種すれば3カ所腫れる可能性はありますが、接種日をずらしても結局3回腫れるので、結果的に腫れている期間が長くなります。同時接種で何度も痛い思いをするのはかわいそうでしょうか。記憶が発達していない(いくつ接種されたか数えられない)こともあり、お子さんの泣き方も1種と2種以上の同時接種で大きな差はありません(泣く時間がほんの少し長いだけ)。1回の通院で3種接種すれば、イヤな思いは1回(泣くのは1回)、1種ずつ3回通院すればイヤな思いは3回(泣くのは3回)ということになりますし、病院受診がトラウマになりやすくなります。

 同時接種をした時に「重大な何か」が生じると、どのワクチンが原因だか解らなくなって不安だという意見もあります。ところが重大な副作用の発現頻度がきわめて少ないため、どれが原因か考える確率よりも、接種を遅らせてその結果発病してしまう確率の方が遙かに大きいとされています。多少の熱が出たとしても、次回の接種を見送る必要はありません。

 同時接種だと見た目がかわいそうだと感じる保護者の気持ちが唯一のデメリットでしょう。根拠のない不安を感じる必要はありません。問題がないという根拠が数多くあるのです。

 風邪のことですが、多少せきや鼻水が出ていても、元気で熱がなければワクチンは接種できます。これもある意味で軽い病気である風邪よりもワクチンで防げる重い病気の予防の方が大切という意味です。一部の例外を除いてワクチンは風邪を悪化させませんし、風邪や薬はワクチンの効きに影響しません。

 最後にくり返しますが、同時接種はできるだけ早く多くの免疫を付けて、防げる重大な病気から守ってあげるということだけでなく、通院回数を減らしてスケジュールを簡単にし、接種忘れを防ぐという意味で非常に重要なのです。下記のリンクのごとく日本小児科学会も同時接種を推奨しています。 

                             

参考ホームページ 

VPD(ワクチンで防げる病気)を知って、子どもを守ろうの会 

http://www.know-vpd.jp

同会の同時接種の説明 

http://www.know-vpd.jp/vc/vc_dj_safe.htm

小児科学会の同時接種に対する考え方

https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/saisin_1101182.pdf

日本小児科学会監修「知っておきたいワクチン情報」同時接種について

http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/VIS_03doujisesshu.pdf

 

 

当院お勧めのワクチンスケジュール(同時接種:日本脳炎早期接種+三種混合追加接種バージョン)

元気で熱がなければ多少のかぜ症状があっても延期をする必要はありません。

2023年1月までに生まれたお子さん

2023年2月-2024年1月に生まれたお子さん

2024年2月以降に生まれたお子さん
(2024年4月以降に開始のお子さん)


2歳までになるべく早く簡単で少ない回数で有効な接種ができるスケジュールを作りました。(接種時にお渡しします。)

 25-26回→8回:2023年1月までに生まれたお子さん

 25-26回→7回:2023年2月〜2024年1月に生まれたお子さん

 21-22回→7回:2024年2月以降に生まれたお子さん(2024年4月以降に開始のお子さん

VPDを知って、子供を守ろうの会」のスケジュールを参考にしています。

平成27年に東総地区で1歳未満のお子さんの日本脳炎が発生しました。それ以降この地域では標準で3歳に開始する日本脳炎を6か月で開始することが小児科学会から推奨されています。

百日咳の抗体(免疫)の低下のため、年長児の三種混合①の追加と6年生の二種混合から三種混合②への変更が小児科学会WHOから推奨されています。

※2歳以降の予定

 年長時(小学校に入る前の年)…麻疹風疹②、おたふくかぜ②、(三種混合①)

 9歳時…日本脳炎④

 6年生時…DT二種混合(可能であれば三種混合②に変更)

 中1〜高1(女性)…HPV(子宮頸がん)

6か月以降であれば冬にインフルエンザも同時接種できます。

 

 

保護者の方へのお願い

 

「言うことを聞かないと注射してもらうよ」

とお子さんに言わないで下さい

注射は罰ではありません

私達はお子さんの味方です

お子さんを注射で怖がらせないで下さい

よろしくお願いします

 

 

インフルエンザワクチンについて 

 

 その年に流行が予想されるA型2種類とB型2種類のインフルエンザに対するワクチンで、予防効果はその年によって変わりますが、だいたい70%です。ただ接種していれば発病しても軽くすむことが多いとされています。たとえ症状がしっかりと出てしまっても後遺症を残したり死亡する確率は低くなります。インフルエンザは毎年多くの方が亡くなる病気です。インフルエンザワクチンは他のワクチンと異なり、発病予防というよりは重症化予防という意味合いが大きいのです。

 ワクチンの接種回数ですが、当院では国連のWHO(世界保健機関)が推奨し、多くの先進国で採用している、生後6か月から8歳までのお子さんは2回接種、9歳以上の方は1回接種という方法で行っています。

 以前は全ての方が2回接種でしたし、現在でも公的には12歳までは2回接種、あるいはやはり全ての方が2回接種という医師もいます。体質の差もあるので、ワクチンを1回も受けたことがないのにインフルエンザにかかりにくい方もいますし、毎年2回接種してもかかりやすい方もいます。過去に何回かかったか、何回接種したか、どのような生活環境かによっても当然異なります。

 ワクチンが効いているかどうかはインフルエンザに対する抗体(免疫力)が作られているかどうかを調べることでわかります。世界中でいろいろな調査がありますが、ある年齢(これが9歳前後)以上になると、1回接種と2回接種で効果は5%程度の差との結果が多いのです。つまり多くの9歳以上の方は1回接種でも十分抗体が上昇するのです。日本でも平成23年に接種量が変わりましたが、この時の調査でも8歳以上では1回と2回で抗体(免疫)の付き方に差がないことがわかっています。厚生労働省もWHOの1回方式を2017年に案内しており2020年にはNHKも改めて報道しています。

 上記のように個人差があるため、9歳以上の方でも受験などで、少しでも発病の確率を下げたい場合は2回接種でもいいですし、また御希望があれば2回接種でも構いません。

 妊娠中の方はそうでない方よりも感染しやすく、また重症化しやすいです。ワクチンは妊娠や出産、授乳に対して悪影響はないとされ、更に妊娠中の接種は出産後に接種の出来ない生後6か月までのお子さんにも効くという報告が多く出ていることもあり、接種が勧められています(産婦人科学会も推奨)。

 効果は接種後2週ほどで現れ、約5か月持続します。軽い風邪でも元気で熱がなければ接種できます。また他の全てのワクチンと同時接種が出来ます。 

 

 

子宮頸がん(HPV)ワクチンについて

 

先進国で唯一、積極的なワクチン接種を推奨してきませんでしたが

令和4年度にやっと再開(2種・4種)しました。

この間接種しなかった方へも令和6年度まで助成(無料で接種)されます。

 

さらに令和5年4月から定期接種で使用されるワクチンは

9種のHPVのワクチンです。

  

先進国でワクチンの接種が進んでいなかったのは日本のみで、

若い女性の子宮頸がんが増えています。

過去にマスコミが「副作用」として過剰に報道をした症状は、その後の調査で

接種をしてもしなくても発生頻度に差はないことが判っています。

WHOをはじめ世界中で安全なワクチンとして認められています。

   

厚生労働省の説明

小学校6年〜高校1年の女の子と保護者の方へ大切なお知らせ

 

小児科学会と産科婦人科学会、WHOは子宮頸がんワクチンをお勧めしています。

 

日本小児科学会の説明

ヒトパピローマウイルスワクチン

 

日本産科婦人科学会の説明

子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために

  

ワクチンメーカーからの説明

子宮頸がん予防情報サイト

 

 

2回の3種混合ワクチンの追加について 

 

日本小児科学会は3種混合ワクチンの2回の追加接種をお勧めしています

① 年長児(小学校就学前児)

② 6年生(2種混合ワクチンの代わりに)

任意接種で1回2,500円です。ご希望の方は職員にお申し出下さい。

 

0〜1歳で受ける4回の4種混合(2024年2月生まれ以降は5種混合)には百日せきワクチンが含まれていますが、5歳頃までに抗体(免疫)が残っている子供は30%くらいまで減り、発病予防ラインを下まわっています。そのため小学校入学後に百日せきの感染が増えています。また、そこから兄弟や周囲の乳児(赤ちゃん)に感染しやすくなります。乳児では重症化して呼吸困難となり脳障害をおこしたり亡くなることもあります。

 

6年生で受ける2種混合には百日せきワクチンは含まれていないため、高学年以降の成人で百日せきの重症化や集団発生が時々みられます。また、そこから周囲の小さなお子さんに感染しやすくなります。そのため2種混合のかわりに3種混合を接種することが推奨されます。(その場合は残念ながら公費助成は利用できません)

 

欧米ではこの2つの時期に3種混合が定期接種となっておりWHOも推奨(英文)しています。アメリカでは生まれたばかりの赤ちゃんを守るため、妊婦への接種も推奨されています。しかし、日本では制度の遅れにより定期化されず、任意接種(希望制)となっています。いずれ定期化する方向で検討中のようですが、今の子供達を守ることが出来ません。小児科学会も2018年8月に2回の追加接種の推奨を発表しました。公費となる定期化に向け、小児科学会は国に働きかけています。

 

当院でも小児科学会やWHO(世界保健機関)の推奨により追加接種をお勧めします。また他の全てのワクチンと同時接種できます。

 

<混合ワクチンの組み合わせ>

2種混合ワクチンDT(ジフテリア・破傷風)

6年生で接種:公費助成あり(無料)

3種混合ワクチンDPT(ジフテリア・百日せき・破傷風)

任意接種:公費助成なし(当院では2,500円)

4種混合ワクチンDPT-IPV(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)

0〜1歳で4回接種:公費助成あり(無料)

5種混合ワクチンDPT-IPV-Hib(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブ)

0〜1歳で4回接種:公費助成あり(無料):2024年4月以降開始のお子さん

 

 

 

予防接種のあと、もむ?もまない?

 

治療や検査のために薬液を皮下や筋肉内に注射をする場合は、もむことで薬液を早く吸収させ、早く効果を出させる、という効果があります。予防接種の薬液は、注射された組織にとどまり、時間をかけて免疫反応をひき起こします。薬液を早く吸収させない方がいいため、もまない方がいいのです。

はれないように、もんで「ちらす」という方がいますが、これももんだ場合ともまない場合で、はれ方はほとんど同じか、むしろもんだ方がややはれやすく内出血しやすい、という統計が出ており、やはりもむ必要はありません。他の副作用も変わりません。予防接種のあとはもまないようにお願いします。